2023年 40代の僕と妻の間に初めての子供を授かることが出来、無事に出産を迎えることが出来ました。立ち合い出産も経験する事が出来、人のすごさ、命の尊さを現場で感じることが出来、大役を終えた妻と我が家に来てくれた子供には「感謝」の言葉しか見つかりません。実は僕たちは約10年(途中アクシデントで中断期間あり)の不妊治療を経験してきました。僕たちにとって初めての事で答えと終わりがない不妊治療。その不妊治療の末、子どもを授かる事が出来た僕たちは本当に幸運なことだと思っています。
※ この事に関しては別の機会で共有させてください。
ここでは僕が経験した不妊治療の経験談をこれから妊活・不妊治療を始められる方や不妊治療中でお困りになっている方々に情報共有したいと思っています。書いた内容は経験談になっています。個人的にはサポートされる男性の皆さんにも読んで頂き、何かのキッカケになればうれしいです。
Part 1では「不妊治療を始める前に確認しておくこと」を書かせて頂きました。Part 2では治療を始めてから取り組んだこと(男性)を紹介したいと思います。
実際に取り組んだ不妊治療(僕の経験談)
- 鍼(鍼灸)
- サプリメント
- 規則正しい生活を送る(早寝早起き)
- 運動をする
- サウナには入らない
実際取り組んだこと1 鍼(鍼灸治療)
日本のカップルの10~15組に1組は不妊といわれています。
WHO(世界保健機関)によると、
男性のみに原因があるのは24%
女性のみに原因があるのは41%
男女ともに原因があるのは24%
原因不明なのは11%
とされています。
上記でわかるように全体の48%は男性になんらかの原因があるということになります。
不妊治療をしている男性としては受け入れがたい現実で目をそらしたくなります。ですが逆に不妊治療に対して男性がもっと前向きに受け入れ取り組む事で改善できる数字でもあります。では男性に出来る不妊改善として、真っ先に挙げれるものはなにか?・・・僕の場合、第一に鍼灸治療が思い浮かびました。
鍼灸治療は血流を改善させ、自律神経の機能調整を促す効果があるそうです。その結果、男性の精巣機能を向上させると言われています。
人間の体には「ツボ」があり、その中には不妊に有効とされる「ツボ」があります。鍼灸は鍼、温灸、灸頭鍼で頭部~足のつま先まで全身を施術し、体質改善と精子の状態の改善に取り組むところが多いです。
また肩こりや腰痛、頭痛など不調の改善に取り組み、同時に身体の疲労やストレスを軽減、自律神経のバランス、身体のコンディションを整える狙いもあります。
男性不妊の鍼灸治療の効果
東洋医学(鍼灸治療)で不妊を改善
鍼灸治療を行うことによって、血流を改善させたり、自律神経の調節機能を整える。その結果、精巣機能を向上させる効果が期待できる。
精子の質を高める
精子の質を高める
特に精子の運動率、精子量等を改善しアップさせる効果がある。
ストレス軽減
ストレスが軽減されると、男性ホルモンに良い影響を与える。
男性ホルモンには「テストステロン」と言うものがあり、ストレスによってテストステロン分泌量が低下。 「テストステロン」の低下は精子数や精子の運動率の減少、精力減退や勃起不全(ED)を引き起こす要因になるがストレス軽減によって改善の可能性大。
消化器官や生殖器官の血流の改善を促す
鍼灸治療は気血の流れを改善する効果があり、胃腸などの消化器官や生殖器官(精巣)の働きを活発化。消化器官や生殖器官の働きの改善させ、精子にも良い影響を与える働きがあります。
不妊に効くツボに働きかける
昔より不妊に有効とされてきた「ツボ」があり、鍼、温灸、灸頭鍼を頭部~腹部~肩~手~足の全身に施術。その結果、その人の体質改善を図り、精子の状態をよくする働きかけ。
不定愁訴(ふていしゅうそ)の改善
不定愁訴(肩こりや腰痛、頭痛などの不調)の改善をはかりストレスを軽減させる。その結果、男性ホルモンの分泌に大きく関係する自律神経の調整を促す。
※ 男性ホルモンの分泌は、精子数や精子の運動率、精力減退や勃起不全(ED)と深い関係あり。
同時に、身体の疲労やストレスを軽減し、自律神経のバランスを整えて、身体のコンディションを整える。
身体のコンディションを整える ➡ 精子の質の改善 ➡ 妊娠する可能性を高くする
実際に取り組んだこと 2 サプリメント
体調を整え精子の質をアップさせるためには、必要な栄養を内面から摂ることも必要になります。
その為の必要な栄養素はどういったものがあるでしょうか?お医者さんが勧めるサプリメントはいっぱいあります。ここでは僕が実際に飲んだサプリメントをご紹介したいと思います。
摂取したサプリメント1:葉酸
「葉酸は女性が摂るべき」と聞いたことがあるのではないでしょうか? 葉酸は女性だけでなく男性にも必要な栄養素。
葉酸は、精子内部のDNAが傷つくのを防いでくれます。治療をしている女性はよく飲んでいるサプリメントですね。男性もぜひ一緒に摂取して欲しいおススメのサプリメントの一つです。
葉酸は精子の分裂にも良い影響を与えてくれます。
継続的に食事から摂取するのが理想ですが難しいところもあります。。その為にもサプリメントで補うのがおススメです。
★ 食事で摂取する場合、枝豆やほうれん草、焼きのりなどが葉酸を多く含みます。
摂取したサプリメント2:亜鉛
皆さん・・・亜鉛の別名を知っていますか?「セックスミネラル」と呼ぶそうですよ!!その「セックスミネラル」と呼ばれる亜鉛は、男性ホルモンの「テストステロン」を作るのに必須の栄養素。
亜鉛は精子量を増やし、精子の運動率を高めます。
また亜鉛は性機能だけでなく、風邪や感染症予防、のどの痛みや鼻水・鼻づまりの症状の緩和にも効果があります。また髪の成長にもよい効果を発揮するといわれるので、ぜひ積極的に摂取して欲しい栄養素です。
★ 食事で摂取する場合、牡蠣や牛肉、納豆などが亜鉛の豊富な食材です
摂取したサプリメント3:ビタミンC
3つ目はビタミンCのサプリメント。ビタミンCだけでなく・ビタミンEなどは、抗酸化物質として働き、精子の運動率や精子の質、受精能力の改善などに効果あるそうです。
※ビタミンCは治療に関係なく普段から飲んで欲しいサプリメントの1つ、お肌の色や張りが飲むと飲まないとでは全然違います。
★ 主に野菜や果物、じゃがいも、サツマイモ、赤パプリカ、キウイフルーツなどにビタミンCは多く含まれています。
他にもオメガ3脂肪酸やコエンザイムQ10、マカなども男性におススメのサプリメントです。種類がいっぱいあるので自分が今、何が不足しているかで飲むサプリメントを決めるのがよいですね
実際に取り組んだこと 3 規則正しい生活を送る
単純かもしれませんが次に取り組んだことは「規則正しい生活を送る」です。
規則正しい生活の定義は皆さん違うので僕が主に取り組んだものを紹介させてください。
バランスの良い食事を摂る。
こちらも当たり前ですが意外と難しいかもしれません。お肉だけ、とかご飯抜きなど偏った食事生活は極力避け、お肉やお魚をメインにご飯、お味噌汁、野菜などを中心に食べるのがよいです。
日本は海の物・山の物、いろいろな食材が揃っており毎日3食とっていれば、必要な栄養は摂取できると言われています。食事に関してもパートナーと足並みをそろえ、良い食事を摂って体の中から整えていきましょう。
インスタント食品も大丈夫ですが決まったものだけ食べ続けると栄養が偏るのでおススメは出来ません。毎日の食生活の見直しをしてみましょう。
お酒を飲み過ぎない
男性不妊と関係するかはわかりませんが飲みすぎはしないようにしました。お酒の飲み過ぎは精神的、身体的な健康面で良い影響は与えません。
普段から適量を心掛けましょう
早寝、早起きをする。
自分の生活リズムをつくり、体に余計な負担をかけずに過ごすことがおススメ。夜早く眠れないという人は、“早起き早寝”でリズムを整えてみては如何でしょうか。早く起きることで時間を有効活用(朝活)する事も出来ます。
★休日の寝溜めは普段の睡眠リズムを狂わせ、ホルモンや自律神経のバランスを乱すので避けた方が良いです。
★寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見ないように。夜にブルーライトを浴びると睡眠リズムに影響し、寝ている途中に目が覚めてしまう可能性がある。
実際に取り組んだこと 4 運動をする。
運動は男性ホルモンの生成と関係があるとのこと。運動は肥満予防にも健康維持にもなるので、しっかり運動しましょう。運動が面倒くさいという意識がまだまだありますよね。そんな時、まずはウォーキングなど軽めの運動から始めてみるのは如何でしょうか?
何事も継続して続けることが大事!続けることで習慣化になり、健康面でもメリットが生まれます。
筋トレは男性ホルモンの分泌を増やすと言う効果があるのでこちらもおススメです。
実際に取り組んだこと 5 サウナに入らない
精子をつくる機能は、熱にとても弱い事を知っていたので不妊治療時はサウナに入りませんでした。
日本人の平均体温は37度前後、ですが精巣の機能を保つには35度が理想的だそうです。
僅かな差ですが、このたった2度の差で、精子形成の状況は極端に悪化するそうです。
サウナや長風呂は精子をつくる機能に過剰な熱がかかるので不妊治療中は避ける方が賢明だと考えました。またボクサーパンツやブリーフのように肌に密着した下着より、風通しのよいトランクスが良いかもしれません。
ちなみに、温度の話で言うと自分の太腿の上にノートパソコンを置いて作業するのも不妊治療をされている男性は注意が必要です。
パソコンの放熱で大腿部の体温が2度上昇すると言われています。
まとめ
不妊治療は人によって形も答えも違う為、何が正解なのかはわかりません。そもそも正解があるのかさえわかりません。鍼治療やサプリメント摂取・生活改善というものも目には見えない物で実際に効果があったのか?と言うと100%の気持ちで回答することが出来ません。またこの取り組みが全員に当てはまらないことも事実ですね。
とても悔しいですが、規則正しい生活を送ったからと言って子どもを授かる保証はありません。逆に規則正しい生活をしていなくても子どもを授かる事もあります。
皆さんより少し先に不妊治療を経験した者として言えること。それはパートナーさんと話し合って治療すると決めた以上、納得(自分に合った取り組み・改善・治療)いくことを納得いくまでパートナーさんと一緒に進めて欲しいと心から思っています。
全力で治療に取り組んだ結果、たとえ残念な結果であってもたくさんの物事を得ることが出来るます、物の見方も変わります。僕たちも何回もそんな経験をしました。
なので本当に後悔だけはしないように強い意志を持って進んで行きましょう。
不妊治療に関して令和4年4月(2022年4月)より不妊治療が保険の適用対象(条件アリ)となりました。適用になり、僕たちのお金の負担は以前より軽減されました。これは不妊治療を考えている方にとってはとても嬉しく情報であり、ハードルが少し下がりました。これによってたくさんの人が勇気ある一歩を踏み出して欲しいと強く願っています。
ですがまだまだお金の負担は大きく、不妊治療を望む全員が出来るわけではありません。「子どもを授かりたい」と言う気持ちは不妊治療をしている僕たちならみんな同じ、但しお金と相談しながら進めないといけないと言うのもまた事実。まずは金額や移植回数などの制限を決めて進めてみても良いかもしれません。お金と時間は有限です。それも踏まえてよくよく話し合って進めてください。
※不妊治療の保険適用に関して、詳しくは厚生労働省のHPをご覧ください。
最後までに読んで頂き、ありがとうございます。よければ、コメントやフォローお願いします。
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